キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
クッションカバーも取り扱っています。
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fc164 フィリクル

産地 フィリクル FILIKLI / KONYA
年代 1920年頃
大きさ 170*112〜122cm
価格 ご売約済み ありがとうございます


羊の毛の束そのままを染色してキリム地に結びつけた絨毯。
毛深いという意味合いのトゥル(英)/テュル(土)のカテゴリーの一つで、特にこのタイプはフィリク(ル)と呼ばれます。
かつて、トゥルが市場に出回り始めた頃、このフィリク(ル)は、長い毛並みの異質 な風貌、そして、艶やかな毛並みが見るものを引き付け、アナトリアでも極一部の地域でのみ織られていたと言う特異性から、ヨーロッパで人気を博した時期がありました。
絨毯商人達は、商業ベースの絨毯とは違い、遊牧生活が消滅してトゥルの生産は途絶 えたものの、コンヤのカラプナル地方でのみ20世紀半ばまで生産が続いていたと説きました。
カラプナルは砂漠に囲まれた土地柄、農業で生計を立てていく事が出来ず、人々は生きていくには放牧する他無く、優秀な織り手でかつ人件費の安いこの地では盛んに絨毯の生産が行われていました。
どうして、その様な厳しい環境で生活を続けていたのかと疑問に思う所ですが、その担い手になっていたのはもっと過酷な砂漠を乗り越えてきたトルクメン系の人たちだったのです。(※一部はギリシャ系。)
そして、この地に生息していたアンゴラ山羊の毛を使って織られたのがこのフィリク(ル)であり、こういった背景が欧米でもてはやされたのです。
その過去の話を知っている古参の業者さんにフィリク(ル)と告げると、この客は良いものが欲しいのだなと伝わるという訳です。

そして、このフィリク(ル)を私に勧めてくれたのが、かつて懇意にしていた卸屋。
アンティークには少し足りないが、もうこんな良いものは2度と手に入らないから買っておくようにと、再三、プッシュしてきました。
私の顧客には目利きが多いと知って勧めてくれたと思いますが、残念ながら、私はこのフィリク(ル)が欲しいと言うご要望を伺った事がなく、何度勧めて貰っても断り続けました。
勿論、この間、一切の値引きはありません。
最後にはこちらが根負けして買い取りましたが、仕方なく買い取った訳で、これはそれから数年間、卸屋の倉庫に置きっ放しになっていました。
その間、アナトリア各地のキリム屋を巡っていて、古いものも度々目にしました。
しかし、肝心の毛並みが残っておらず、ハゲあがったキリムだけというのが実情であり、クッションカバーに加工する事すらままなりません。
流石に今日、天然色で無傷のものは全く目にしません。
皆さんはこの様に陳列された状態でしかご覧になる機会はありませんが、大切なのは元の状態。
古くて状態の良いものは高値で売れるので、破損したものを作り直す事は、下地が隠れて見えない分、とても容易なのです。
しかしこれは、キリムの下にオリジナルの房、そして、上端には古めかしい手仕事の三つ折りがあり、全てがオリジナル。
もしかすると、背面のキリムの黒い部分に何かしら合成染料が使われている可能性はありますが、それも問題のないレベル。
勿論、実用にも使って頂けますが、むしろ、装飾向きなように思います。
元々はベッド類の用途であったトゥルも次第に装飾的になり、壁飾りやカバーとして使われるようになってきました。
もしかすると、これの場合はお祈り用かもしれません。
見た目、毛並みが覆っているので重いように思いますが、案外、軽くて飾りにも向いています。
市場価格が高いので、欲しいと思われる方は少ないかと思います。
それでも、艶やかで柔らかい毛並みを撫でると、その労苦が払拭されるような気分になります。



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