キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
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fc118 ジルキ・キリム

産地 ジルキ JIRKI KILIM
年代 1905年頃
大きさ 255*179cm
価格 ご売約済み ありがとうございます


アナトリア産キリムのほとんどが地名で呼ばれるのに対し、ハッキャリのキリムは、織り手が所属する部族にちなんで命名されます。
地名で呼ばれるアナトリアのキリムも部族名に由来する事がしばしばあるのに対し、ハッキャリには余りに多くの部族が混在していた事、そして、国内事情からクルドの部族名が地名として採用されるケースは希。
そんな中、ハッキャリで最も有名なものが、このジルキ部族。
この大ジルキ部族は更に小さな部族に枝分かれし、時と場合によって少数の部族名や人の名、そして、デザインにちなんで付けられた名で呼ばれます。
これをそれに従って分類すると、“Hevçeker(ヘビチェケル)”、その意味するところは「独創的で心を惹く」という意味合いの日本語に相当し、まさにこのキリムを見た時の第一印象にピッタリ。

掲載画像は太陽光が燦々と降り注ぐ屋外の撮影のため、全体的に明るめの画像に見えますが、屋外と比べ遙かに暗い室内で実物をご覧になると、もう一トーン落ち着いたジルキらしい色調です。
それでも依然として華やかな色合いの理由は、これがほとんど使用されていないキリムのため。
織られた当時の濃厚な色合いがそのままに残っている上、良質なウールのせいで、表面の照り・艶がとても良く、美しい天然色に拍車を掛けています。
見方を誤れば、若いキリムの様に見えるかも知れませんが、これは紛れもなく古いキリムです。
コチニールの含有量の多い赤色や、未使用のキリムではしばしばオレンジっぽく現れる色も、これは始めからアプリコット調ですし、至る所に織り込まれた大量の銀糸がその年代を物語っています。
インディゴ由来の青は、青緑からより緑味の強いものまでがあります。
その美しい天然色に拍車を掛けて美しく魅せているのが、このほとんどボーダーレスでフィールドと一体化した見事なデザイン構成。
左右の端にはボーダーを省略する時に使われる櫛模様。
フィールドはサソリと星模様が積み上がったデザイン、一段毎に別の模様を入れ込んだ凝りようで、隙間まで手を抜かない息の詰まるような仕事ぶり。
迫り来る様な数々の模様とこの濃厚色の中に僅かな白が織り込まれる事で、横方向にラインが引かれ、キリムが引き締まって感じられます。
左右のカナットを比較すると、多少模様が違うくらいなので、姉妹で製作したものか、一人で二年がかりで織った物かは定かでありません。
左右の色のトーンは全く同じではないものの、ほぼ同一で、極端な色むらが無い事を考えると、双方のカナット又は片側の途中から色合いが異なる事が多いワンやハッキャリにあっては珍しいタイプ。
到底、一度に染め上げられる分量ではなく、何度もに分けて染めた事を考慮すれば、かなり高度な職人業を発揮していると感じます。
水を含んだウールは重く、鍋で煮て染色するのは重労働であり、アナトリアでは昔から男集が担う仕事の一つ。
家族の結び付きが強く、伝統的な生活習慣を長らく保持してきたハッキャリの田舎町だからこそ、全ての行程に渡って高い技術を維持した見事な作品を生み出す事ができたのでしょう。
幼い頃から母親に寄り添って少しずつキリムを織る技術を習得し、一人でこのキリムを織り上げられるようになる頃には年頃に成長し、希望する夫と結ばれるよう願い、随所に織り手自身の心境や感情を込めつつ製作に当たった昔の生活の一コマがこのジルキ映し出されています。



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