キリムの店*キリムアートアトリエ
【Kilim Art Atelier】 キリムと絨毯販売
こだわりのキリムで作ったバッグや
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fc89 エルズルム・キリム

産地 エルズルム ERZURUM KILIM
年代 1840〜1850年頃
大きさ 172*111cm
価格 ご売約済み ありがとうございます


かなり古い古典的なエルズルムの祈祷用キリム。
このデザイン、特にミフラブ模様はマラティアからエルズルム、そして、カーズマンに掛けての広い地域で使用され、その地域毎に特徴ある味付けがなされています。
何よりこのエルズルムは、都市部ではなく、田舎の農村又は半遊牧生活を送っていた集落に住んでいた家庭で制作されたものと思われ、都市部のキリムのような洗練されたスタイルではなく、土臭い土着のものです。
むしろそれがこのエルズルムの魅力、流行、廃りに左右され難い環境がこの伝統的なスタイルを継承させたのでしょう。
お陰で昔ながらの伝統の技に加え、この織り手による創意工夫が凝らされる事で、内に秘めたエネルギッシュな生命力が表現され、特に目を惹く生命の木は、正に命を宿すご神木のように厳かな気配に満ちています。
ミフラブのトップには、お祈りの際に頭を置く場所、手を置く場所が分かりやすく示されていて、人間味ある暖かさも兼ね備えています。
きっとこのキリムが生まれた当時は、このようなパワーのあるキリム・絨毯が身の回りにたくさんあったのでしょう。
その生活の一部として存在していたこのキリム、もはやその家族はおろか、集落すら姿を消したかも知れない今の世にたった一つ生き残り、当時の景色の一端を私たちに教えてくれています。

色彩はご覧の通りのまったりとこなれた天然色。
でも、全体的に色のトーンが自然と落ちた感じがして、太陽光による退色というものではなく、色素自体が経年により分解した感じ。
つまり、当時の風合いを残しつつ、毎年少しずつ自然に色の明度が落ちているので、その年月の重みをしっかりと感じます。
それでもなおしっかりとした色合いを持っている事から、きっと当時はくどい程に濃厚だったのでしょう。
その素性から察するに、豊富な草花を鍋につぎ込んで、微妙な加減等を考えず触媒を注ぎ、その草木の持つ色素を大量にウールに取り込み、余分な色素を落とす事なく、豪快にそのまま屋根上に放り上げて乾燥させた感じがします。
退色しにくい青(これはコールド製法)は、当時のままの濃い色合いで、所々に染めムラが自然な様子で見られます。
←これはその糸質を見て頂くためのもの。
しっかりと撚りを掛けた糸、これぞ遊牧民タイプのエルズルムの真骨頂です。
ここまで古いキリムでは、通例、ボーダーの一つ二つが失われて、それを後からリメイクしたのが当たり前ですが、こちらは全てがオリジナルのままで、下に見えるやや長めの房はオリジナルの経糸、当初は編みこみであったでしょう。



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