キリムの店*キリムアートアトリエ |
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fg29 シャルキョイ・キリム |
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ご覧の通りのカットキリム、黒ずみこそありますが、この部位に限っては大した損傷が無く、サイズ的にも普通の大判キリム相当の面積があります。 余り考えたくはありませんが、このデザインから元のサイズも容易に察しが付きます。 オリジナルの状態では大き過ぎて広げる場所すらない程立派な物、一体、どのような目的で織られたものなのでしょう。 これほどの大きさなら、宮殿のような屋敷やモスク等に収める礼拝用が考えられますが、これはモスクからの流出品ではなく、ヨーロッパ(西欧)の旧家や骨董屋を巡って買い集められた物。 当然、この大きなキリムの制作に当たったのは、特別な機材を揃えられた専門の職人達です。 まず、オーナーからの希望を聞き、協議して決めた構図を下図に起こす事から始まり、織り上げるに必要な糸、あり合わせではなく同じ太さに紡いだ糸を揃え、次は、染色に必要な草木を集めて染色です。 これら下準備だけでもかなりの時間と労力が必要、全部揃ったら腕利きの娘さんを3〜4人集めてやっと織りにかかる事になります。 今ではバルカンシープの長い毛足のウールを入手する事すら難しく、草木から染める伝統の技はとうに消滅しています。 現在、これと同じ事を再現しようとすれば膨大な費用が掛かるでしょう。 さて、肝心のキリムはと言えば割とオーソドックスなパターン。 大きな菱形のメタリオンは生命の木になり、その内外にはありとあらゆるタイプの鳥。 年代物だけあって、滅多には見られない鳥も混ざっています。 鳥の羽は、不思議と右から左へとなびくものが多いのは何故でしょう? その美しい極彩色は、紛れもなく古いシャルキョイならではのもの。 ただし、ウールにある毛羽、キューティクルがはがれ落ちているので元々柔らかいシャルキョイがふわふわで、とても艶やかになり、太陽光下では光りを反射してやや白っぽく写っています。 このシャルキョイの赤色は、コチニールをややアルカリ性の触媒を使ってカーマイン酸(色素)を抽出したので、紫味が強く出ています 黒っぽいのは、無論、熟成され尽くした濃紺色、接写画像で示してある生命の木等一部には赤紫が入り交ざっています。 古いシャルキョイの緑色も大抵がインディゴ由来の少し青味のある緑が主流ですが、これはそれらよりも強く濃い緑です。 上手に染めてあるので、黄色の色むらが余り見えませんが、多分、ベースに黄色を使ったものです。 シャルキョイですから表と裏の区別の無いキリムですが、表と思われる面=黒ずみの強い面を表にしています。 最後の画像のように、反対面は黒ずみがかなり薄れます。 |
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